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2025/11/18

基板完成品(プリント基板 PCB)の製造:実装(SMT)だけで満足ですか?

はじめに

民生品、産業機器などあらゆる電子機器を扱う企業において、基板完成品の発注は日常的な業務の一つです。しかし、「基板実装(SMT)を外注したら終わり」と考えていませんか?実は、その後の工程でお困りの企業様が数多くいらっしゃいます。

本記事では、基板完成品の生産における課題と、それを解決するEMS企業としての取り組みについてご紹介します。

基板完成品とは?

基板完成品とは、プリント基板に電子部品が搭載された状態の製品を指します。一般的にはPCBA(Printed Circuit Board Assembly)とも呼ばれ、基板実装やSMT(Surface Mount Technology:表面実装技術)と呼ばれるプロセスを経て完成されます。

ただし、ここで注意が必要なのは、「基板完成品」という言葉の使われ方です。業界では、プリント基板に部品が実装されただけの状態でも「基板完成品」や「PCBA」と表現されることがあります。しかし、実際に製品として機能するためには、その後の工程が必要になるケースが多いのです。

プリント基板の実装サービスだけで満足されていますか?

多くの企業様から、以下のようなお困りごとをお聞きします。

よくあるお困りごと

1. ファームウェア(FW)の書き込みが必要 ;基板実装後に、マイコンやFPGAなどにファームウェアを書き込む必要があります。この作業を自社で行うには、書き込み機や治具の準備、作業スペースの確保が必要となり、生産技術者の工数を圧迫します。

2. FW書き込み後の基板単体検査の実施 ;ファームウェアを書き込むのであれば、機器に組み込む前に基板完成品単体で動作確認をしたいというニーズがあります。不良品を最終組み立て工程に流さないことで、全体の生産効率を向上させることができます。

3. 数百点にも及ぶ電子部品の購買負担 ;基板完成品を製造するには、数百点もの電子部品を調達する必要があります。複数のサプライヤーとのやり取り、納期管理、在庫管理など、購買部門の負担は相当なものです。

ファームウェアとは?

電子機器に組み込まれたコンピュータシステム(ハードウェア)を制御するためのソフトウェアで、ソフトウェアをROM等の集積回路にあらかじめ書き込まれた状態で、機器に組み込んだもの[1]。また、ソフトウェアではなく、プログラマブルロジックデバイスで利用する回路情報も広義のファームウェアと呼ぶことがある。

例えば、家電製品のリモコン操作への応答、産業機器のセンサーデータ処理、通信機器のプロトコル制御など、電子機器の「頭脳」となる重要な要素です。

株式会社イーエル・オカモトの基板完成品生産のご提案

株式会社イーエル・オカモトでは、基板実装(SMT)だけでなく、その前後の工程を含めた一貫したサービスをご提供しています。

1. 部品調達からお任せください

数百点にも及ぶことが多い電子部品の調達を、イーエル・オカモトが一括して対応します。お客様では複数サプライヤーとのやり取りや部品の納期管理が不要になり購買業務の工数削減が可能です。また、資材業務も部品の在庫管理・購買部門とのやり取りが不要になり、こちらも資材業務の工数削減が可能です。

国内外の部品メーカーや商社とのネットワークを活かし、最適な部材調達と代替提案を行います。部品の入手困難時には、代替部品のご提案も可能です。

2. ファームウェアの書き込みもお任せください

 基板実装後のファームウェア書き込み作業も、イーエル・オカモトで対応いたします。その際に必要となる書き込み治具の設計・製作も弊社にお任せいただけますので、お気軽にお問い合わせください。治具の作成~量産時の書き込みまでお任せ頂けることで、製造技術部門含めて工数削減が可能です。また、書き込みデータの管理やバージョン管理も含めて対応可能です。

3. 基板完成品の単体検査もお任せください

ファームウェア書き込み後の基板単体検査も、イーエル・オカモトにお任せください。こちらも、ファームウェアの書き込み治具同様に検査治具・検査機の設計・製作が可能です。

お客様のご要望に応じて、機能検査、通電検査、通信検査など、様々な検査項目に対応し、検査後はログデータの報告まで含めて対応可能となります。

株式会社イーエル・オカモトの強み

ワンストップサービスによる顧客の手間を丸ごと解決

 イーエル・オカモトでは、以下の工程を一貫してご提供することで、お客様の手間を丸ごと解決します。電子部品を含めた部品の調達代行による購買工数の削減、基板実装後のファームウェアの書き込みはもちろん、プリント基板の単体検査まで一貫で行うことで製造工数も大幅に削減します。

最適な実装パートナーとの協業体制

イーエル・オカモトは、数多くの電子機器の受託製造を手がけており、付加価値の高い基板から標準的な基板まで、様々な電子基板を扱っています。

基板実装(SMT)に関しては、すべて外注にて製造しておりますが、これは製品に対して最適な実装機を持つパートナー企業と協業することで、品質とコストの両立を実現するためです。

この体制のメリットとしては、製品特性に応じた最適な実装機の選定が可能であり、小ロットから大ロットまで柔軟に対応が可能です。また、最新の実装技術を持つパートナー企業もございますので、難易度の高い実装基板もお問い合わせください。

イーエル・オカモトは、実装パートナーとの強固な連携体制のもと、実装後の付加価値工程に注力することで、お客様により大きな価値を提供しています。

まとめ

基板完成品の生産において、「基板実装(SMT)だけ」では不十分なケースが多くあります。

  • ファームウェアの書き込み
  • 基板単体での検査
  • 数百点にも及ぶ部品の調達

これらの課題を、株式会社イーエル・オカモトは一貫したサービスでご支援します。

お客様の生産技術者の工数削減、購買部門の負担軽減、そして製品品質の向上を実現するパートナーとして、イーエル・オカモトをご活用ください。

株式会社イーエル・オカモト

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