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機械実装だけじゃない!高難易度な手実装(手ハンダ)修正・リワークで基板を救うプロの技

目次
SMTだけではカバーできない領域
プリント基板に電子部品をはんだ付けし、電子回路として機能させる工程は「実装技術」と呼ばれ、多くの方がすぐにSMT(Surface Mount Technology:表面実装技術)を連想されるかと思います。SMTは高速かつ高精度な自動実装を実現し、現代の電子機器の量産には欠かせない技術です。
しかし、全ての製造工程が自動化できるわけではありません。製品の特性、生産ロット、特殊な部品など、様々な理由から、手実装(手ハンダ)による作業が不可欠となる領域が必ず存在します。
株式会社イーエル・オカモト(EL)が提供するEMS(電子機器受託製造サービス)では、この「手実装・リワーク」の分野でも、高度な技術力を提供し、お客様の製品開発を支えています。
イーエル・オカモトが「手実装」で解決する3つの事例
ELの熟練技能者が行う手実装(手ハンダ)は、単なる予備的な作業ではありません。自動機では対応が難しい、あるいはコスト効率が悪いケースにおいて、品質とコストの両面で最適なソリューションを提供します。

事例1:コスト効率を追求した小ロット・特殊部品の実装
プリント基板の製造において、生産数量が極端に少ない試作段階や小ロット生産、あるいは「コネクタ」などの特殊な形状をした部品を実装する場合、多大な時間と費用をかけて専用の治具やプログラミングを行うSMTよりも、熟練者による手実装の方がトータルコストを抑えられるケースが少なくありません。
ELでは、お客様の生産計画や部品構成を精査し、最適な実装方法を提案します。手実装を戦略的に活用することで、試作から市場投入までのリードタイムを短縮し、お客様の開発コストを効率化します。
事例2:他社工場で発生した誤実装のリワーク(修正)対応
EMS業界では、実装後の検査で部品の誤実装やはんだ不良が見つかることがあります。特に他社工場で発生した不具合基板の修正依頼は、高度な技術とリスク管理が求められます。
ELは、このような他社でSMT実装された基板に対し、部品の乗せ換えやはんだ付けの修正を手ハンダで迅速かつ確実に対応します。貴重な基板を廃棄することなく「救う」ためのリワーク作業は、弊社の高品質な手実装技術の真価が問われる場面です。この迅速なリワーク対応により、お客様の生産スケジュールの遅延を防ぎ、廃棄コストを削減します。
事例3:設計変更・試作段階でのパターンカットによる回路修正
製品開発の試作段階や、設計最終段階で回路のパターンに軽微な誤りが判明することは珍しくありません。この場合、新しい基板を再設計・再製造するには膨大な時間とコストがかかります。
ELでは、パターンカットと呼ばれる技術、すなわち、基板上の微細な配線パターンを熟練の技術で切断し、ジャンパー線などで回路を修正する作業にも対応可能です。この高度な手ハンダ修正技術により、基板の再製造を回避し、開発期間の劇的な短縮とコスト削減を実現します。これは、特にスピードが求められる新規開発プロジェクトにおいて、非常に大きなアドバンテージとなります。
まとめ:ELの高度な手実装は「マイクロソルダリング」技術が支える
株式会社イーエル・オカモトの手実装・リワーク技術を支えているのは、微細ハンダ付「マイクロソルダリング」の認定技能を保有するエンジニアが多数在籍している点です。
この認定技術は、極めて微細な部品や狭いピッチでの作業において、確実な品質を保証するものです。
- 0603チップの修正:極小チップ部品(0.6mm×0.3mm)の交換・修正
- 0.5mmピッチICのリワーク:リード間隔が0.5mmという高密度ICの取り外し・再実装
- 微細なパターンカット:回路の信頼性を保ちながら行う基板修正
ELは、自動実装の効率性と、高度な手実装の柔軟性・修正能力を融合させたハイブリッドな実装サービスを提供します。お客様の「困った」にきめ細かく対応し、基板の試作から量産、そしてトラブル時のリカバリーまで、一貫して高品質なものづくりをサポートいたします。実装やリワークでお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
株式会社イーエル・オカモト
- 国内・関西・京都のEMS(電子機器受託製造サービス)・OEM
- 〒621-0021 京都府亀岡市曽我部町重利風ノ口18-4
- TEL: 0771-20-9070
- HP: https://www.el-okamoto.co.jp/
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